「人間は目と耳と口さえあったら、どこへでも行ける。―後編―」
はたも~らインタビュー第6段にして初の後編をお届けします。今回のゲストも引き続き宮川 伸(みやがわ しん)サンに登場頂きます。氏は営業一筋39年のベテラン選手ですが、19歳で京都は呉服の卸問屋に就職した後、仙台へ転勤する事となります。仙台を中心に約5年間、東北6県を回りその後、四国の担当となり”営業とはなんぞや”という事をイチから学んだそうです。その原点にあったのは社長から言われた「人間は目と耳と口さえあったら、どこへでも行ける。」という言葉。その言葉を胸に数々の実績を積み重ねていく事となります。そして故郷である幡多に戻りギフト会社へ勤めた際に知り合ったのが、せいぶ印刷工房の会長である大塚 和助氏でした。後編ではたも~らに対する心境の変化から、気持ちがメゲそうな際のマル秘リフレッシュ法まで後半も宮川劇場をお届けします。
営業一筋 宮川 伸さん(58) おうし座 O型 5月6日生まれ
―香山寺山に登って、街を見下ろす事で見えてくるモノ。
―宮川さんは、数字が伸びない時期はどうしてますか。
「めげたとき、やっぱ人間ほれ、生きよっても落ち込むでしょ。数字を取れらったりとかどんな世界でもね。ほやから僕は中村に帰ってきて営業しよって、しんどくなったりとかした時は香山寺山へ上がって下を見るんですよ。ほんならね、この世間の細かいゴチャゴチャ 嫌やったことが山の上から四万十市見たらね、吹っ飛ぶがですよね。何回かあそこ行って、営業の合間で特に天気のえい時は行って下を見ながらお弁当食べたり して。そうするとやっぱり、また自分が「そんな細いことでクヨクヨせんと、もっと太腹をもってやったらえい」いう気持ちになったりして。それでまた一歩勇気付けられて…。やっぱり高いとこが好きながですよ(笑)」
―その他に気を付けないといけない点はありますか。
「営業としてトラブル、クレームが必ずあるがですよ。失敗した時には必ずお客さんのとこ行って、面と向かってまず謝る。謝った上で相手が納得するまで話す。 人間こっちがおうて、向こうが間違えちょっても正当を言いたいがですよ。「こうじゃないがですよ、あの時こうやったがですよ。」と言えば水掛け論になるが ですよ。向こうも自分が間違いいうことを認めちょっても、お客さんですからやっぱりそこは僕らが「すいませんでした。」いうことを、まず冒頭で謝ると。 やっぱりトラブルもまずは、イのイチバンに駆け付けて行って謝る。そこで次どうするか、間違った部分をどうすればいいということを確認して、トラブルをス ムーズにいち早く解決する。それを解決したら、そのお客さんとは絆が”ドンッ”と深まるがですよ。そやからスムーズに行った仕事よりも、むしろトラブった時のお客さんの方が長い付き合いしているというケースも多々ありますね。」
▼香山寺のお気に入りの場所から街を一望する。
―スポンサーを取り続けることへの不安を乗り越えて。
―はたも~ら創刊について、創刊当時はどのような心境でしたか。
「極端にいうたら、はたも~らの一コマがチラシの一つながですよ。それを1冊の本にするゆうことは、土日も無いなってくる。こらもう通常の規則正しい営業は出来んなと思いました。それでも社長は情報誌やっていきたいいう気持ちがあって、それについて社員もやろうという事で1号発刊して何とかまぁカタチになって、それが徐々に2号3号いうカタチで、通常の印刷の営業しながらこの情報誌を発刊する事を一つやったことで、やれるなと。けど、それが1回だけじゃない。やっぱり続けてやっていかないかん。暇な時もあれば忙しい時もあるから、忙しい時にもこなしていかないかん。でも発刊時期は決められちょう。普段の印刷業務をやりながらやっていくいうことが、果たしてどこまで出来るかなと いう不安はあったですね。
あと僕の場合はスポンサー取っていかないかん。通常の営業をしながら、こなしていけるかないう不安感はあったけど、人間おかしなもので一つ出来たら2回目頑張らないかん、じゃ3回目。それで1年経った。1年経ったがやったら、忙しい時を乗り越えての1年やった。今度は2年目に突入した、2年目もそれぞれの号を乗り越えて2年3年て、何かしらん気が付いたら10年なっちょったいう感じですね。」
―はたも~らへの心境の変化と、あいもーらで伝えたいコト。
―はたも~らが創刊10周年が迎えて、心境に変化はありましたか。
「僕が感じるのは”はたも~ら”続けてきて、最初はただの雑誌やという感覚やったがやけど、そこに一つの地域の生き様いうもんがね、それぞれのお店屋さんのスポンサーであっても情報であっても、そこで生きてるそういったもんが一つの文化で、そこの地域が一目で分かってくるような感覚が”はたも~ら”では最近している訳です。”あいもーら”もやっぱり津島町・愛南町をPR出来るもんになってくれたらね。若い人から年配の人まで、こうやって暮らしているいうところが、ちょっとでも楽しく明るく配信できればいいなという感じですね。」
―最後に一言お願いします。
「営業は立ち止まったらいかんがよ、常に一歩前にね。」
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※この記事は2020年10月発刊の「はたも~らVol.59」にも掲載されました。是非ご覧ください。